AI(人工知能)を学びたくて、AIを学べるスクールを探している人も多いと思います。しかし、数多くあるスクールの中から自分にあったスクールを見つけるのは大変なもの。
私はAIを教えている9つのスクールの説明会、体験会、電話ヒアリングを行い、最終的に自身で通うスクールを選びました。その中でどんな選定基準で、何が決め手だったのかなどをご紹介していきたいと思います。
本記事では、「TECH::CAMP(テックキャンプ )」についてお伝えしていきます。
※以下、「TECH::CAMP」と記載を統一。(「TECH::EXPERT」に関しては、現在「TECH::CAMP エンジニア転職」と名称が変わっておりますが、区別がつきやすいよう記事内では「TECH::EXPERT」で記載を統一させて頂きます)
目次
スクールを選ぶ際の選定基準
私がスクールを選ぶ際に見ていた基準についてはこちら。
- AIの基礎内容を網羅している
- 理論や数学的な要素も学べる
- Pythonを使用して手を動かせる
- 対面形式
- 講師陣は実務経験者
- 説明会もしくは電話ヒアリング可能なところ
- 隔週参加(できれば毎日が嬉しい)
私の個人的な意向としては、AIエンジニアもしくはデータサイエンティストとして就職・転職ができるくらいの知識・スキルの定着を目標にしていたので、上記のような条件になりました。一から勉強するにはかなり難しい分野だとは思いますが、同じだけ時間や費用を掛けるのであればしっかりと身につけたいと考えて、このような条件にしています。
結論
先に結論をお伝えすると、私は「TECH::CAMP」での受講はしませんでした。
受講しなかった理由としては、
- 放置プレーな印象(基本はオンラインテキストで、わからないところがあれば質問する)
- 常駐メンターのレベル感がわからない(メンターは卒業生が多い、テキストの範囲なら答えられる)
- AIコースの対面での質問は渋谷校のみ(オンラインは全国対応)
- Pythonでのコーディングより理論が多め
講義などはなく、オリジナル教材であるオンラインテキストを個別に進めていく形式を採用。わからないところがあれば都度質問する形式なので、基本的には放置プレーなスタイルとなります。個人的には色々議論などもしながらの方が定着しやすい分野だと考えていたので、少し合わないなというのが印象です。
また、常駐のメンター陣のレベル感がわからないというのも理由の一つ。卒業生が多いことやテキストの範囲ならという部分は、求めているレベル感としてやや物足りなさを感じます。コーディングより理論が多いというのもバランスとしては難しいところでした。
「TECH::CAMP」の基本情報
個人的には受講しないという結論でしたが、検討される方向けに以下情報をお伝えしていきたいと思います。
運営会社
- 企業名
株式会社div - 所在地
<本社オフィス> 〒150-0041 東京都渋谷区神南1丁目12−16アジアビル8F
<登記上本社オフィス> 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂2丁目10番12号 新大宗ビル3号館8階
<その他教室所在地> 渋谷、新宿、早稲田、御茶ノ水、池袋、東京駅前、名古屋、梅田 - 事業概要
TECH::CAMP :テクノロジー人材育成スクール
TECH::CAMP 研修 :企業社員向けプログラミング研修
TECH::EXPERT :短期集中プログラミング学習プログラム
TECH::EXPERT(法人向け) :法人向け研修後人材紹介サービス
TECH NOTE :IT・プログラミングの情報サイト
TECH::WORK :クラウドソーシングサービス
株式会社divは2012年創業の会社。事業はプログラミングを主軸に、人材の育成、研修、紹介などをメインに事業を展開しています。“転職成功率98%”をうたう「TECH::EXPERT」などもあり、転職へのサポートが充実しているのが特徴。また、東京をはじめ、大阪や愛知にも地域を展開しており、全国的に展開しているのも大きな魅力です。
場所
【TECH::CAMP】
- 渋谷校
東京都渋谷区道玄坂2丁目10番12号 新大宗ビル3号館8階(渋谷駅から徒歩4分) - 新宿校
東京都新宿区新宿2-19-12静銀ビル5F(新宿駅から徒歩10分) - 池袋校
東京都豊島区南池袋3-13-8ホウエイビル9F(池袋駅から徒歩5分) - 東京駅前校
東京都中央区京橋1-11-2八重洲MIDビル7F(東京駅八重洲中央口から徒歩5分) - 御茶ノ水校
東京都千代田区外神田2丁目7−1 開花ビル2F(御茶ノ水駅から徒歩4分) - 早稲田校
東京都新宿区馬場下町62−18 早稲田武蔵野ビル4階(東京メトロ東西線「早稲田駅」から徒歩3分) - 名古屋校
愛知県名古屋市中村区則武1-9-19 協和名駅ビル6F(名古屋駅から徒歩7分) - 梅田校
大阪府大阪市北区中崎西2-4-43 山本ビル梅田5階(梅田駅から徒歩7分)
「TECH::CAMP」については、「関東地区:6校」「東海地区:1校」「近畿地区:1校」で開催されています。本社が東京のスクールなので関東地区が多いのは仕方ないですが、他校と違い、東海や近畿地区にも教室を持っているのはかなりの強み。
お住いの地域と教室との距離などを考えて、教室も選んでみてください。勿論、オンラインのみでの受講も可能ですので、教室の近くにお住みではない場合もご安心ください。
開催時期
【TECH::CAMP】
- 教室
平日:16:00 – 22:00
土日祝日:13:00 – 19:00 - オンライン
全日:13:00 – 22:00
開催時期については、いつでも開始が可能になっています。(AIを学びたい方は通常の「TECH::CAMP」コースになりますので、開催時期は決まっておりません。一方、その他の「TECH::CAMPイナズマ」「TECH::EXPERT」は開催時期が決まっていますので、そちらを検討される方は時期についても注意が必要です)
開講時間は、社会人の方が多いこともあり平日は16:00 – 22:00と遅めの設定。ただし、オンラインでの質疑応答は全日13時〜と教室開講時間よりも早めに対応してもらえますので、日中に動きたい方はオンラインも積極的に活用したいところ。(年末年始、GW、お盆休みなどは要確認)
コース
コースについては、大きく以下の3つに分かれています。
3つのコースについては、7日間×10時間缶詰めの「TECH::CAMPイナズマ」、1ヶ月から学べテキストを見放題の通常コース「TECH::CAMP」、転職特化型の「TECH::EXPERT」に分かれています。その中で、AIについて学べるのは基本的には「TECH::CAMP」のみになりますので、ご注意ください。
「TECH::CAMP」以外のコースは、基本的にWebアプリケーション(HTML,CSS,Ruby等)のスキルを学ぶことを主目的としているので、AIを学びたい方は通常の「TECH::CAMP」コースをご確認ください。
入試の有無
「TECH::CAMP」では、受講するにあたっての入試は行なっておりません。AIを専門に行なっているスクールでは入試を実施しているスクールもありますので、この辺りのハードルは低いかもしれません。
ただし、他スクールでは高校数学の知識、Pythonの基礎知識、SQLの基礎知識などを求めているスクールもいくつかありますので、この辺りが必要になってくる分野だという認識は頭の片隅にでも置いておくと良さそうです。
受講スタイル
受講スタイルについては、「オンライン」と「教室+オンライン」の2パターンあります。
「オンライン」の場合は、本スクールのオンラインテキストを進めつつ、質問があれば都度質問を行う形式になります。「教室+オンライン」だと、渋谷校に通い質問があれば常駐メンターに質問、その他はオンライン同様で学習を進めることが可能です。
常駐メンターへの対面質問は渋谷校のみになりますので、ご注意ください。
講師陣(メンター)
メンターは教室に常時2人ほどいます。オンラインも何名か待機しているので、いつでも質問することが可能。
ただし、メンターは全員がプロのエンジニアというわけではなく、カリキュラム終了後に試験を受けメンターになった「TECH::CAMP」の卒業生もいます(大半がそうかもしれません)。その為、プロのエンジニアに比べ、能力の質や対応についてはやや課題感があります。
とは言え、使っている教材のことやそこから発生するエラーなどについては特段問題はないので、もし込み入った質問になった際には、メンターではなく内部におられる社員の方を呼んでもらうのもアリかと思います。
価格
価格についてはこちら。(比較としてその他のコースも記載)
「TECH::CAMPイナズマ」 | 「TECH::CAMP」 | 「TECH::EXPERT」 | |
入学金(税抜) | 148,000円 | 148,000円 | 598,000円 (オンラインスタイル:498,000円) |
月額(税抜) | 0円 | 14,800円(初月無料) | 0円 |
受講期間 | 7日間(復習期間23日 ※1) | 1ヶ月〜 ※3 | 10週間 or 6ヶ月 |
総額(税抜) | 148,000円 | 148,000円〜 | 598,000円 (オンラインスタイル:498,000円) |
返金保証 | 有(開始4日以内) | 有(開始1週間以内) | 有(開始14日間以内) |
各種割引 (※2) | 紹介割引:5% 友達割引:10% |
紹介割引:5% 友達割引:10% |
要確認 |
※1「TECH::CAMPイナズマ」では復習期間として23日間、教室利用・オンライン質問が可能。
※2 割引については、実施期間など含めて運営機関にご確認ください。
※3 2ヶ月目以降は毎月自動継続になります。(受講終了日の10日前までに退会申請が必要)
「TECH::CAMP」は、入学金を払ってしまえば、残りは「月額制ですべて学び放題」での料金設定になっているので、WebサービスもAIもVRもデザインも様々な知識を得られるという部分ではメリットになります。
ただし、どの分野もすぐに身につくものではないので、1ヶ月で全て学ぼうとするのは難しいかもしれません。その辺りはご注意ください。
ヒアリングでわかったこと
上記の他、体験会に参加してわかったことについて、書いていきます。
基本的には受講者個々人で学習を進めていくスタイル
基本的には受講者一人一人が個別で学習を進めていくスタイルになります。個別メンタリングなどもありますが、学習をしていく上でのモチベーションの維持が少し大変かもしれません…。
転職を目指すには少し厳しいかも…
「TECH::CAMP」では、基本となる理論やコーディング部分を学ぶことができますが、あくまで基礎のみ。それを応用してというところまではカリキュラムに組み込まれておらず、転職などのスキルまで身につけるのは少し厳しいかもとのことです。
その他比較したスクール・学習サイト
比較したスクールや学習サイトについて、以下に記載します。
- AIジョブカレ:電話ヒアリング
- AI Academy:電話ヒアリング
- Aidemy:オンライン面談実施
- Data Mix:説明会参加
- DIVE INTO CODE:体験会参加
- キカガク:説明会参加
- Tech Academy:説明会参加(動画)
- TECH BOOST:面談実施
- Udemy
- PyQ
- Progate
スクールに関しては、説明会や体験会があるところは参加し、オンライン面談のみのところは面談を実施。もともと説明会などを設けていないところは除外するようにして比較を行いました。
学習サイトについては、補足的な立ち位置の印象を持っているので、スクールに通う中で不足する部分を補うような形で利用していこうと考えています。どれも使い勝手が良さそうなので。
まとめ
9つのスクールの説明会や体験会、電話ヒアリングをした結果、「TECH::CAMP」での受講は見送りました。
入学金を払ってしまえば、WebサービスもAIもVRもデザインも様々な知識を得られるという部分はメリットに感じますが、専門的な内容になればなるほど、それだけでは少し学習が難しくなるのかなという印象を受け、見送るという結論に至りました。
各々の受講の目的やスタイルに寄る部分もありますので、この記事を読んで気になった方は「TECH::CAMP」を検討してみてはいかがでしょうか。