転職は当たり前、そんな時代になりつつある中で、転職活動始めてみようかな…と考える方は多くなってきていることでしょう。一方で、転職を実際にしてみた結果「思っていたのと違う」というケースもまた多いのが現実です。
新卒の就職活動では一年近い時間をかけて準備をするのが普通ですが、転職活動も同様に相応の準備をして臨まないと、実際に転職をした後に後悔するような失敗に繋がってしまいます。この記事では、そんな「転職での失敗」にどういうケースがあるのか、そしてどうすればそういった失敗を回避することができるのか…についてご紹介します。
目次
転職した結果「失敗だった」と思うケース
実際に転職をしてみた結果、「これは失敗だったな…」と感じるケースには、以下のようなケースがあります。
- 思っていたような仕事ができなかった
- 聞いていた就業条件と違った
- 転職先の職場の人間関係に問題があった
- 自分のキャパシティを大きく超える仕事ばかりだった
順にそれぞれご説明します。
思っていたような仕事ができなかった
転職先で期待していた仕事内容に取り組めなかったケースは非常によく耳にします。もちろん、求人上で仕事内容に関しては記載がありますが、実際に取り組んでみるとイメージと違うことも多々あります。
例えば、戦略設計に関わる仕事といっても、仮説だし・議論のファシリテーターとしての役割・業務もあれば、裏付けとなるデータの分析・進捗のモニタリングといった業務など多岐にわたります。前者をイメージして入社してみたら、後者の仕事ばかり…となると、どうしても違和感・思っていたのと違った…という気持ちは拭えないでしょう。
聞いていた就業条件と違った
企業にはそれぞれの就業条件を設定しており、例えば労働時間の設定から個別の従業員の給与条件まで管理しています。ただ、転職で入社した場合、諸条件が選考時・内定時にきいたものと違うケースがあります。
明確なブラック企業で、故意にそういった条件を曖昧にした上で入社を促すケースもある一方で、単純なディスコミュニケーションの結果、条件面での齟齬が入社後に発生するケースもあります。
転職先の職場の人間関係に問題があった
転職して実際に職場で働き始めてみると、人間関係がかなり悪い…というケースがあります。また、単純に人間関係が悪いとは言えないまでも、●●さんには気を使わないといけない、▲▲さんには気に入られておかないと昇進できない…といった、ややこしい人間相関図がある場合も。
こういった人間関係に関わる部分は選考中には特に見えにくいところかつ、どの部署に配属されるかなどで大きく変わるものですので、実際に直面すると「運が悪かった」と気落ちしてしまいそうな問題です。
自分のキャパシティを大きく超える仕事ばかりだった
転職を「キャリアアップ」の機会と捉え、これまでよりも高いスキルを求められる企業へ転職したり、これまで関わったことのない業種・職種での仕事に取り組むケースも多いことと思います。ただ、いざ転職先でそういった仕事に取り組んでみるとこれまでのやり方が通じず、非常に仕事上で困るケースも多いと言います。
代表的なところだと、日系の事業会社から外資系コンサルなどに異動するとなかなかうまくいかないケース…などです。企業文化の面でもそうですし、ビジネススキル上でもコンサルや投資銀行などはかなり特殊ですので、「俺ならなんとかなるだろう」という気持ちで転職に臨んだとしても、いざ仕事が始まってみるとそのハードさに想像以上に苦しむと言います。
転職での失敗を避けるための4つのポイント
転職後「失敗だったな。。」と後悔することのないよう、どうすれば転職での失敗を避けることができるのか…について4つのポイントをご紹介します。
- 就業条件は正確に確認する
- 口コミサイトでの口コミをチェックする
- 自分のスキルを客観的に整理する
- 無理に転職をしようとしない
就業条件は正確に確認する
就業条件は内定を受諾する前に今一度しっかりと確認した上で、内定受諾の判断をしましょう。内定通知の連絡をもらう時は嬉しいので、その場で返事をしてしまいがちですが、後々「聞いていたのと違う」となった際に抗議もできるよう、書面・文面で就業条件について共有してもらった上で判断するようにしましょう。
不明な点に関しては転職エージェントの担当者ともよく相談し、給与・労働条件に認識のズレがないかをチェックするのがオススメです。
口コミサイトでの口コミをチェックする
自分の周りに志望企業に勤めている友人・先輩がいればラッキーですが、そうでなければなかなか「勤めている人の生の声」を知る機会は多くありません。しかし、そういった情報がないと入社前・入社後の企業へのイメージがずれてしまい、「こんなはずじゃなかった」と転職を後悔・失敗に思ってしまいます。
最近では実際に企業に勤めている社員自身が自社に対して口コミを行うサービスも多いので、そういったサービスを利用して志望企業のリアルな姿を知っておくのが良いでしょう。有名なところでは『VOKERS』ですが、それ以外にも『転職会議』や『キャリコネ』など複数のサービスがあります。自分の企業に対する口コミを下記さえすれば、基本的に無料で利用することができるサービスばかりなので、転職活動中にぜひ使ってみてはいかがでしょう?
もちろん、知り合いに実際に勤めている方がいれば直接話を聞くのがオススメです。リアルな声が一番参考になりますからね
自分のスキルを客観的に整理する
転職先でスキル上の苦労で強いストレスを感じすぎないように、転職前に「自分の現状のビジネススキル」に関しては棚卸し・整理する方がよいでしょう。また、そのスキルが転職市場においてどういう評価を受けるのか、自分のような転職検討者が実際に転職してみてどうなったのか…に関しては、転職エージェントに積極的に質問・確認しましょう。
キャリアアップをしたい気持ちがあったとして、あまりにも理想ばかりを追い求めていると思った以上に辛さを感じ、最悪の場合会社を辞める選択をしないといけない場合もあります。そうならないためにも、現実的な範囲でどうこれからのキャリアアップを図っていくのかを綿密に計画立てましょう。
無理に転職をしようとしない
「自分のスキルを客観的に整理すべし」という話とも関連しますが、転職活動をするにあたって「無理に転職をしようとしない」という考え方も大事です。いっときの不満や不平を元に、勢いで転職活動を進めてしまっては、良い転職先にめぐり合うことはできません。
キャリアアップ、現状の職場への不満など、転職の理由はさまざまありますが、どうしても今の会社を離れないといけない理由があるのか?は冷静になって一度考えてみましょう。もしも今の会社でも解決のできる問題であれば、無理に転職をする必要はないのではないでしょうか。
自分の中だけで答えが出る話ではないので、転職エージェントにもフラットに相談してみましょう。優秀な担当者であれば、無理に転職を勧めず、あなたのビジネスキャリアに寄り添った提案をしてくれます。
しっかりと話も聞かずに転職を薦める担当者は信じてはいけません!
転職での失敗を取り返すための考え方
転職で失敗を避けるためのポイントこそご紹介しましたが、「既にもう転職してしまっていて、うまくいっていない!」という方からすれば、これからどうすればいいのかが悩みどころですよね。そんな方は、下記のような考え方を持つのがよいでしょう。
- 社内での異動を考える
- もう一度、転職を検討する
社内での異動を考える
人間関係や就労条件などの問題が自分の部署だけの問題であるならば、異動希望を出して他の部署に異動できるような動きをとるようにしましょう。ただし、上司に異動希望を出す際は伝え方に気をつけましょう。中には「俺に不満があるから異動したいのか」とネガティブに捉え、希望を叶えてくれないケースがあります。
また、会社が働き方改革に着手している…などポジティブな動きがあるようなら、現状の就労条件に不満があったとしても、少し待ってみてもよいかもしれません。もちろん、全く兆しが見えないようであれば別ですが…。
僕の上司が昔異動希望を出した時、「うちの部署に残れ」と社長・役員・部長・課長に深夜3時まで(監禁まがいに)説得されたそうです。それはそれで嬉しいことかもしれませんが、ちょっとげんなりする話ですよね…。。
もう一度転職を検討する
大前提、短期間でなんども転職を繰り返すのは社会的にあまり良しとはされません。とはいえ、どうしても転職が失敗だった、長く勤める意味がない…という場合であれば、再度の転職活動を行うことを検討するのもありでしょう。
その場合は、前回の転職活動がなぜうまくいかなかったのか、しっかりと要因を整理した上で臨むようにしましょう。入念な準備をすればするほど、転職が成功する可能性は上がります。上述した「転職が失敗する理由・失敗を避けるポイント」を参考にしつつ取り組んでみてください。
まとめ
転職活動は、未来に向けた大きな決断だと思いますが、場合によっては失敗・後悔につながることもあります。これから転職活動に取り組もうと考えている方は、どうすれば失敗することなく良い転職を実現できるのか、この記事を参考にして進めて頂ければと思います。
人間関係がめんどくさいので転職してみたら、転職先でも人間関係に苦しんだ。。という話を銀行からメーカーに転職した友人が愚痴ってました。ちょっと切ない話ですね…。